佐原ばやし   −−千葉県無形民俗文化財−−

 佐原ばやしは 八坂神社祇園祭と、諏訪神社秋祭り に繰り出す 幣台(やだい) の中で演奏されるお囃子です。

このお囃子は古くから地元にあった里神楽がもとになり、江戸歌舞伎の下座囃子等を取り入れて、現在のような祭り囃子になったと伝えられています。

佐原ばやしは昭和30年に「千葉県無形民俗文化財」に指定され、現在も多くの人達により伝承されています。

 囃子の演奏者を下座連(げざれん)といい、その楽器の構成は、横笛5〜6名・摺鉦(すりがね)1名・大太鼓1名・小太鼓(一対)1名・大皷(おおかわ)1名・小鼓4〜5名の合計14名程度です。

   
(手前)横笛 (右奥)摺鉦
 
(左端)大太鼓
 
小太鼓
 
(左端)大皷 (右)小鼓
 
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演奏される曲は「役物」「段物」「端物」の3種類に大別されます。

「役物」は幣台(やだい)曳き廻しの為の儀式音楽であり、笛は一人だけで奏されます。
さんぎり・ばかばやし・花さんば等の曲があります。

「段物」は幣台(やだい)が市内の目抜き通りをゆっくり動く時に奏され、大太鼓は使用しません。歌舞伎の下座囃子や浄瑠璃・江戸囃子等の影響を偲ばせる格調の高いシンフォニーです。
巣ごもり・吾妻・さらし等の曲があります。

「端物」は賑やかな曲で歌も踊りもあり、俗曲や民謡・地元の歌のほか、各時代の流行歌や地方の祭り囃子の曲も取り入れらています。
大和・津島・おやまか等の曲があります。

幣台(やだい)の曳き手が踊るときは、この端物のテンポを速め「踊り下座」として演奏します。
踊り下座の曲にはあんば大漁節・船頭小唄・吉野・佐原小唄大杉あんば〜ラッパ節等があります。

実際の演奏は、ここに紹介した「大杉あんば〜ラッパ節」のように、それぞれの曲を数回繰り返した後、次の曲を続けて演奏します。

AU形式のファイルは、こちらに用意してあります。

さんぎり(AU 461KB)・吾妻(AU 532KB)・おやまか(AU 342KB)・あんば(AU 119KB)
大漁節(AU 125KB)・佐原小唄(AU 323KB)・大杉あんば〜ラッパ節(AU 474KB)


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